ひふみ投信創設者藤野英人氏の思考法1~投資バカの思考法を読んで~

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こんにちは!ワタルです!

前回評判のひふみ投信の魅力を解説する~運用方針・利回り・手数料を徹底解剖~で、今最も注目されている投資信託であるひふみ投信について特集しました。

今回は、ひふみ投信の運用主体である、レオスキャピタルワーク社の代表取締役である藤野氏の著書「投資バカの思考法」から、彼の考え方について抽出していきたいと思います。

藤野氏にとっての投資とは

彼は投資に対する考え方として以下のような言葉を残しています。

「今この瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しを頂くこと」
「世の中を良くして、明るい未来をつくること」

と定義し、ファンドマネージャーの仕事については

「会社の成長性を見極めること」

としています。如何でしょうか、今まで見てきたグレアム氏は会社の将来を見通すのは不確実性が高いので、今の現時点での割安度に注目して投資銘柄を選択すべきという考えと正反対ですよね。

未来志向のグロース株ファンドマネージャーらしい発言だと思います。

そして藤野氏は運営されるひふみ投信が良い成果を出せるのは、他のファンドマネージャーより確度高く未来を見通してきたからだと断言しています。

今回から数回に亘って、確度高く将来を見通す藤野氏流の手法について見ていきたいと思います。

個別企業株価と営業利益

藤野氏は各個別企業の結合体として存在している日経平均が今年上がるか下がるかを予測するのは難しいが、個別株の株価を見通すのは比較的可能であるとしています。

それは長期的に株価と企業の営業利益が連動している為、企業の成長力さえ見抜くことが出来れば株価が上昇する企業を見つけ出すことは可能であるとしています。

日経平均の動向で株の売買を行うのはギャンブルであり、あくまで長期的に利益があがる会社を支援するのが投資であると考えているのです。

成長する企業の経営者の見分け方

藤野氏は投資判断を下す前に、原則として社長に会うとしています。会社の成功は大部分は社長できまるという理念を持っているからです。

羨ましいですね、資金力があるファンドだからこそ出来ることです。

個人投資家で100株買いたいので、社長と会わせて下さいといっても、中小企業であっても取り合ってくれません。

藤野氏は社長が現在の経営環境をどのように認識し、どんな経営戦略を持っているかを確認します。

ただ社長は良い嘘又は悪い嘘を確実につく生き物である為、以下のような社長かを判断基準にしています。

「情熱をもって絶対に成功すると熱意を語れる人」
「嘘だとしても、実現の為に努力や献身を惜しまない人」
「挑戦をあきらめない人」

要は誇大なことをいったり、嘘つきであることを加味した上で社長の人柄や力量を判断しているわけです。ファンドマネージャー歴25年の藤野氏だからこそ出来る属人的要素ですね。

マーケット感覚を磨く習慣

投資家としてフラットな目線でマーケットと会社を見極めるために、「素直」に物事を見るためには自らの主観から出来うる限り離れる努力をする必要があります。

その為に藤野氏は以下三つの習慣を心掛けているというのです。

他人の目になりきる

株式投資が美人投票である以上、他の人ならどう思うかということを考えながらマーケットに向き合う必要があるということです。

この方法として、自分を具体的に愛知県在住の工場勤務50歳なら、どう考えるか、宮城県在住の電子機器会社勤務OLならどう考えるか、と様々な人になりきって考える方法を推奨しています。

関心事を増やす

知っていることを増やすだけで物事を多面的に見ることが出来るということですね。

藤野氏の情報獲得ツールは以下の三つです。

新聞
正直古くない?と思われたかたもいらっしゃると思いますが、スマホなどは自分が検索して情報を獲得する為に、偏った情報しか得ることが出来ない。

然し、新聞は網羅的に情報を与えてくれるので、現在でも有用であると考えているのです。

SNS
これは幅広い方の考え方を最も手っ取り早く仕入れることができるツールですよね。上であげたなりきり法に応用することが出来ます。

街歩き
決算書の数字は、過去の営業の結果でワンテンポ遅れた情報であって、リアルタイムの会社の状態を知るには街歩きにでて、街の活況さを肌で触れることが重要であると考えている為です。

実際に藤野氏は2013年12月と2014年に入ってから街歩きをして、2013年は街が人で賑わいタクシーも捕まらない程、活況を呈していたにも関わらず2014年に入って街に人通りが少なくなりタクシーもすぐ捕まるようになり景況感が悪化していることを実感。

皆さんご存知消費増税の前後の話ですね。

エコノミストの楽観とは裏腹に、藤野氏はポートフォリオを守備的に変更し成果を得ているのです。

この街歩きは実は米国の著名ファンドマネージャーであるピーターリンチも推奨している手法なのです。

藤野氏が推奨している街歩きで代表的なものは、大手家電量販店の定点観測です。

同じ店を定期的に観察し、各フロアをめぐって需要の活発さや売れている商品、売れなくなった商品を観察し、マーケットの実態を把握する手法です。

物事を複合的にみる

主観というのは経験から形作られるので、ものの見方を変える為には経験の方をかえてしまおうということです。

読書も自分のすきな分野だけ読むのではなく、興味のあるなしにかかわらず取り敢えず読んでみるといったことや、新しいスポーツに取り組んでみるなどを挙げています。

決断力

決断をすることによって、必ず何かを失います。

例えば
「リスクが怖いから、投資をしない」ということは裏を返せば「リターンを得る機会を捨てる」

ことになります。何かを決断する為には、何かを手放す覚悟が必要だということだと説いています。

決断をする際には以下の四つの軸があり、誰もがこの四つの軸の中でどれかに重きを置いて決断を行っています。

第1の軸:損得
第2の軸:善悪
第3の軸:美醜
第4の軸:好き嫌い

当然ファンドマネージャーである藤野氏は第1の軸に重点を置いていると思いましたが、なんと第4の軸に重きを置いているというのです。

好き嫌いで決めるのは感情的だと批判をうけそうなもんですが、実際すき家を選んだりまつ家を選んだり吉野家を選ぶのは「好き嫌い」できまるので、合理的な基準であると説いています。

つまり、投資先の企業の社長、社員、商品が好きかで決めているのです。

藤野氏は以下のような会社には投資しないことにしています。
嫌いな会社
自分の考えや方針に合わない会社
相性つまり気持ちが合わない会社

また決断に関して、私が大好きな漫画である「インベスターZ」で言っていたことと同じポリシーを持っています。

だれか一人(あるいは数人)の独自のアイデアで決めるほうが成功しやすい為、意見が分かれた場合は折衷案で最終的な決断を下さないというものです。

優秀な人が議論の末に導き出した妥協案は一人の優秀な人が練りに練った案に劣るという考え方です。

まとめ

今回はまだ藤野氏の哲学の一部を紹介したに過ぎず、次回更に藤野氏の考え方について掘り下げていきますが、私が感じたことは藤野氏の投資手法は非常に属人的なものであるということです。

ひふみファンドが良い成績を上げ続けているのは、藤野氏の優れた慧眼によるものが大きく、グレアムの投資手法のように再現性の高い方法ではないなと感じました。

然し、実際ひふむ投信に資金を預け入れることにより、藤野氏の運用を年間1%程度の手数料で享受することができるので、グロース株投資を日本で他人に委託するのであれば、彼が運営するひふみ投信が良い選択肢であると考えます。

ひふみ投信創設者藤野英人氏の思考法2~投資バカの思考法を読んで~に続く

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