カンボジア株式投資の魅力と注意点 ~おすすめの投資先はどこ?~

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今回はアンコールワットで有名なカンボジアの経済と株式市場についてみていきたいと思います。

私もカンボジアに、アンコールワットと首都プノンペンにいったことがありますが、まだまだ発展も初期だなという印象がありました。

依然として主な交通手段をトゥクトゥクで、道もがたがたという感じでした、ただ人は活気に満ちていて今後の発展余地は高いなとも感じました。

カンボジアの概要

いったことはありますが、詳しく分析したことはなかったので、まず概要について見ていきたいと思います。

【人口】1,470万人
【面積】18.1万km2 (日本の約半分)
【民族】カンボジア人
【言語】カンボジア語
【宗教】仏教 (90%)
【一人あたりGDP】1,140USD
前回分析した、ミャンマーの1,300USDよりも低いですね。
【直近成長率】6.95%
アジア最貧国の一つだけあって、成長余地が多いことが伺えます。
【直近インフレ率】1.1%
新興国の割に低いですね。経済低迷時に中銀が利下げする余地があるともいえます。

やはり1人あたりのGDPの低さが目を引きますね。この原因としてカンボジアの歴史が影響しています。

皆さんポルポトという名前に聞き覚えはありませんでしょうか。

カンボジアは1975年から1979年のポルポト政権時に当時の人口700万人に対して200万人が虐殺され、更に医者や教師、知識人が優先的に殺されてしまいました。

原始共産主義者だったんですね。本当に極端なレベルですよね。この時代は凄惨を極め、眼鏡を付けている本を読んでいるというだけで捉えられ拷問を受け、殺されるということが日常的に行われていたそうです。

この時代に、その後の発展を担う知識人が優先的に殺されてしまったことが、カンボジアの発展が遅れた主因だともいわれています。

興味のある方は、首都プノンペンのトゥールスレンに行ってみて下さい。私は涙が出てきました。

すいません、横道に逸れてしまいましたが。

経済成長率

暗い過去を乗り越え成長をしようとしているカンボジアですが、成長の過去からの推移を見てみましょう。

以前ほどの勢いはありませんが、それでも7%成長は定常的に行っているという感じですね。

それでは今後どんおようになっていくのかという点について考えていきます。

カンボジアの人口動態

まずカンボジアの人口ピラミッドですが、以下をご覧ください。

高齢者が異常にすくなく、若年層が非常に多い構造になっていますね。ポルポト政権時に大人であった60台以降が大量に虐殺されたのも影響されています。

教育レベルは推して図るべく低いのですが、まだそこまで知識を必要とする段階ではなく労働集約型で低賃金を売りにして伸びていく段階なので問題はないでしょう。

実際カンボジアの労働者の人口は格差が大きいASEANの中で最底辺であり、今後この低賃金に目を付けた企業が進出してくることが見込まれます。

また依然として農業のGDPに占める割合が30%と非常に高く、農業人口の都市部への移譲も見込まれ、豊富な人的資源を有しているといえるでしょう。

成長のドライバー

次に成長ドライバーなのですが、以下を見て下さい。


(参考)三菱UFJリサーチ

産業別にみると近年はサービス業が大きく寄与しています。これは皆さんご存知のアンコールワット目当ての観光客が爆発的に増加していることが要因となります。

2000年の観光客は47万人でしたが、2014年には470万人に急増しています。それに伴って観光収入が右肩あがりということですね。

カンボジアのような経済規模の小さい国では、このような観光収入が大きな意味をもちます。

工業は縫製業で、まだ軽工業の域でしかありません。その為、今後タイやフィリピンのような組み立て方の産業の誘致が積極的に行われ、本格的な工業を中心とした発展が行われていくことが見込まれます。

また支出側も個人消費中心の成長が続いており、GDPに占める投資比率は20%台前半と中国のような40%近辺の過剰な投資を行って無理に成長させている状況ではありません。

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貿易先

カンボジアの貿易について見ていきましょう。

【輸入先】
中国とASEAN諸国から大量に輸入していますね、何を輸入しているかというと輸出の縫製品の元となる生地が一番大きいです。更に石炭・石油も輸入しているという感じですね。

【輸出先】
次に輸出先ですが、これは輸入先とはがらっと変わって先進国が大半を占めます。これは、輸入した生地から衣服を作って輸出している為です。

主な輸出先の米国の景気が悪化すると、国内の縫製従事者50万人の生活に影響が及ぼしそうですが、そもそも高級品ではないため景気が悪化しても衣食住の衣である為、それほど大きな影響はないものと思われます。

カンボジアの株式市場

2012年4月にカンボジア株式市場はオープンしましたが、現時点での上場数は5社となっています。

正直PERとかPBRとかを調べようと思ったのですが、データがなくて分析できませんでした。なんか、ラオスとミャンマーと似ていますね。

因みにカンボジア株に投資するには、カンボジアに赴き、銀行口座と証券口座を作成しなければいけません。

アシレダ銀行とアシレダ証券が同時に開設できるとのことで、仮に興味があれば挑戦してみる価値はあるでしょう。

然し、管理人としてはこのような市場規模の小さいラオスやミャンマーやカンボジアへの株式市場への投資はおすすめできません。

その理由は以下の三つです。

適正な評価がなされない

市場規模が小さく、外国人投資家も殆どいないよおうな状況下では、株式市場なんて全く未知な国民が、あまり考えずに売買をしています。

実際カンボジア株式市場がオープンした日に、唯一上場されたプノンペン水道公社は初日こぞ上限価格一杯で取引されたものの、その後活況にかけずるずると値を下げていきました。

ミャンマーの株式市場もオープンから半年たらずで、時価総額が半分になりました。最初は盛り上がってかったけど、どんどん上がっていかないから売ろうと考えたのでしょう。

特に考えもなく闇雲に買って、あがりそうにないから売ってという国民の動きが見て取れます。

財務諸表の分析に基づいた理論価格など全くあてにならず、株式市場の時価総額が増え外国人も参入し始めある程度成熟した段階で入るのが望ましいと思います。

財務諸表が信頼できない

そして現段階では手探りである為、その財務諸表にも信ぴょう性が疑われます。

果たしてそこにかかれている内容は正しいのか、本当はもっと資産価値は低いのではないかということを疑わざるをえません。

唯一の手掛かりとなるものが信頼できないので、もはや投資というより、これは投機に近いですね。

口座開設の手間と不安

現地にいって口座を開設するのは、現地に旅行いくというのとは訳が違い、すごい分かりにくい発音の英語で銀行員、証券員とやりとりをしなければなりません。

そして、いざ開設できたとして本当にお金を送って大丈夫なのか、いつか接収されるのではないかという恐怖にも耐えなければいけません。

海外に行って口座を開設するのであれば、香港やシンガポールのHSBC等信頼のおける金融機関に限定した方がよいでしょう。

新興国株式投資で成功する為には

本記事で分析した通り、カンボジアは国としてのポテンシャルはあるものの、市場があまりにも小さいことに加え、個人で株式投資を行うこと自体が困難であるという難点があります。

実際には、本当に魅力的な新興国というのはカンボジアのように法整備が整っておらず、投資を行うにあたっての手続きが煩雑であるという傾向があります。

しかし、これは逆に外国資本がその国に流れ込んでいないことの裏返しでもあるため、ハードルは高いが、先行者利益を得られる可能性も高いということを示しているのです。

私自身は、このような国へ投資するにあたっては、新興国投資を専門的に行っているヘッジファンドに資金を預けることでこれを実現しています。(参考:ヘッジファンドの投資手法の種類とヘッジファンドの顧客について解説する

彼らは株式投資のプロとして、世界中の有望な株式市場を網羅的に分析し、その中でも優秀な企業に対して集中的に投資を行っています。

一例として、私が投資しているヘッジファンドが現在注力している市場にイランの株式市場がありますが、イランはカンボジアと同様、国としての魅力は大きいが個人が投資するのは手続き上困難である、という状態になっています。

彼らは、イラン当局からファンドとしてイラン株投資の許可を得るために2016年頃から動き出し、2017年に、恐らく日本人で唯一イラン株に投資する権利を取得したそうです。

新興国への株式投資で成功したいという場合には、こういった新興国投資のプロに資金を預けて他者に先駆けてエマージングマーケットの成長を享受することを考えるのも方法の一つなのではないかなと思います。

パキスタンの株式市場の例もあるように、大手の証券界者が乗り出しETFや投資信託を組成しだしたときに、その国の株価は本格的に上昇していくものです。その一歩手前に、何かしらの方法でその市場へ投資をしていることが大切です。

先行者利益をどのように得るかが、新興国市場への投資における最も重要なポイントだと私は考えます。

以上。上記で紹介した、新興国への株式投資を行っているヘッジファンドであるフロンティア・キャピタルについて詳しく知りたい方は、以下からどうぞ。

⇒ フロンティア・キャピタル(Frontier Capital)の投資ファンドとしての魅力やリスクを解説する

また、ファンドやETFを含め、新興国に投資する際のおすすめ度ランキングは以下にまとめていますので、興味ある方はのぞいてみて下さい。

それでは!

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