シンガポール株式投資の魅力と注意点 ~おすすめの新興国はどこなのか~

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さて、今日もASEAN地域の株式市場を細かく分析していきたいと思います。ASEANといえば、新興国というイメージでしたが、完全にシンガポールを忘れていましたね。

というかシンガポールに至っては1人あたりGDPが51,000USDということで、最早日本の38,000USDを超えて先進国の中でもトップクラスの生活水準です。

ルクセンブルクやシンガポールなどの小国かつ金融センターとなっている国では、こういうことが起こり得ます。

それではシンガポールの概要と経済発展の可能性、更に株式市場について見ていきたいと思います。

シンガポールの概要

ご存知のように、シンガポールの面積は非常に狭いです。然し、私の総合商社時代の同期が駐在した経験でいうとゴルフ場なんかもあるみたいですね。

物価は非常に高く、普通の日本人の給料ではとても過ごすことができないレベルみたいです。

【面積】720平方キロメートル (東京23区と同じ)
【人口】約561万
【民族】中華系74% マレー系13% インド系9%
つまりお金持ちの華僑によって成り立っている国ということですね。
【宗教】仏教、イスラム教、ヒンドゥー教が混在
【一人当たりGDP】51,000USD
【GDP成長率】2%
この成長率だけを見ると低いなと思いますが、今までASEANを特集していて5%以上の国ばかりで感覚が麻痺しているんですね。にほんより裕福な国が2%成長しているのは凄いことです。

そもそもなんで、こんな小さい国で独立しているんだろう、マレーシアの経済特区でいいのでは?と思っていたのですが、昔今シンガポール領にマラッカ王国というのが存在していたみたいですね。

なので、シンガポールにはシンガポールとしてのアイデンティティがあって、1965年に独立しました。

シンガポールの経済成長率推移

では例によってシンガポールの今までの成長率の推移をグラフとして見てみましょう!

やはり、もう成熟国として成長率は落ち着きつつありますね。寧ろ直近までこのような高い成長を続けていたということの方が驚きですね!

普通に考えると、このまま低成長が続くことが想定されますが、実際のところどうなのかを見ていきたいと思います。

人口動態

まず人口ピラミッドから見ていきましょう。

完全に日本と酷似した成長が尻すぼみとなる形ですね。労働人口は現在のボリュームゾーンである55歳から60歳の方々が引退する段階で大幅に少なくなることが予想されます。

GDPの構成

GDPを支出面と産業構成の面から分解していきたと思います。

まず支出面ですが以下ご覧ください。

かなり歪な形をしているのが、お分かりいただけるでしょうか。日本や米国のような安定した先進国の場合、まず個人消費が70%~80%をしめているのですが、シンガポールは貿易が30%近くをしめるという構造になっています。

韓国と同じように貿易立国なので、世界経済にもろに直撃をうけるという構成になっています。かなり不安定ではありますね。

確かに、輸入製品と輸出品をみても、殆ど製品が同じで中継貿易地点として大きな役割を担っていることが読み取れます。

輸出も輸入もトップは集積回路で、二位は石油精製品です。

そして輸出先も輸入先も中国とASEANと日本が殆どを占めています。ASEANと東アジアの中継地点としての役割を果たしていることが分かります。

つまり中国がこけると、頼みに貿易が大幅に縮小することになり、大きく成長が減速するどころか、マイナス成長となることが予想されます。

次に産業別のGDPは以下になります。

普通の国にはあるものがありませんね。

そう農林水産業です。第一次産業が0%という国はなかなかないんでしょうか。然し、金融が11%しかないというのは正直以外でした。

40%くらいは金融業かなと思っておりましたので。

シンガポールの株式市場

シンガポールは本当に小さいですが、確りと株式市場は存在しています。

以下はシンガポール株式市場に上場されている主要銘柄です。

シンガポール株式市場

シンガポールの株式市場全体のPERは16.5倍です。現在日本のPERが13倍~14倍なので、シンガポール株の方が若干割高ですね、

複合事業体と言われる業態でPERが5~7倍であったりしますが、これっておそらく総合商社のような業態だと思います。

総合商社もPERは7~9倍で放置されていますし、PBRは0.7倍とかになっています。これは投資している企業の価値が本当にそれだけあるのかと市場が懐疑的になっている為です。

つまり100億円で海外の企業をかったけど、本当にその価値があるの?と投資家が割り引いて考えた結果、一見割安なように見えているのです。

おそらく、シンガポールの複合事業体もおなじような理由でしょう。

そもそも今までみてきたことから分かりますが、最早先進国市場です。先進国市場であれば、米国株式指数への投資か日本のバリュー株投資が優位性が高く、あえてシンガポールに資金を投下しようとは思いません。

日本の株式市場の特徴とお薦め投資手法を解説

海外への株式投資で成功する為には

海外株で成功しようと思った場合には、やはりシンガポールといった先進国ではなく、新興国市場を狙うのが良いでしょう。

先進国に投資するのであれば、市場自体の旨味としては日本株市場でも似たようなものなので、まだ分析しやすい日本株の中から有望な銘柄を選んだ方が良いのではないかと思います。

さて、新興国へ投資するとは言っても、このブログでも様々な分析を行っている通り、海外投資で儲けるのは簡単ではありません。

私はこれまでの自身の経験から、新興国投資で収益を上げるに当たって、大きく3つ、個人投資家にとって困難な点が存在すると考えています。

1) そもそもどの国の株式市場が成長余力を保有しつつ割安に保たれているのか、全ての国の市場を分析するのが難しい

2) 魅力的な株式市場において、どの固有銘柄が市場の上昇以上の伸びを見せる有望銘柄なのか、個別株の分析が難しい(特に、言語の壁もあるので)

3) 先行者利益が得られるような本当に有望な新興国というのは、大抵、法整備などが整っておらず、投資に当たっての手続きが煩雑

私自身は、このような困難を乗り越えて真に魅力的な新興国へ資金を投下するため、新興国投資を専門的に行っているヘッジファンドに資金を預けています。(参考:ヘッジファンドの投資手法の種類とヘッジファンドの顧客について解説する

彼らは株式投資のプロとして、世界中の有望な株式市場を網羅的に分析し、その中でも優秀な企業に対して集中的に投資を行っています。

一例として、私が投資しているヘッジファンドが現在注力している市場にイランの株式市場がありますが、イラン新興国の中でも投資魅力が非常に大きく残されている国です。

大前提としてイラン経済はインド同様、理想的な人口構造に加えて消費中心の安定した成長を遂げており、将来有望な新興国です。

しかしイランが特に投資先として優れているのは、まだ外資が入っていないため、割安かつ高配当のまま株式市場が放置されているからなのです。

これは制裁の影響で外国人投資家の参入が抑制され、国内も強烈なインフレにより株式投資ができなかったことが要因です。その為、現在イランの株式市場は以下のような状況になっています。
・ 主要な銘柄でもPERは4~6倍
・ 配当利回りが15%以上の銘柄がごろごろ
・ 投資信託やETFによって外国人がイランに投資することは、まだ出来ない

私の投資先のヘッジファンドは、イラン株が非常に魅力的であることにいち早く気付き、イラン当局からイラン株投資許可をえるために動き出し、2017年に恐らく日本人で唯一イラン株に投資する権利を取得したそうです。

こういったアプローチは、個人では難しいでしょう。

新興国への株式投資で成功したいという場合には、こういった新興国投資のプロに資金を預けて他者に先駆けてエマージングマーケットの成長を享受することを考えるのも方法の一つなのではないかなと思います。

パキスタンの株式市場の例もあるように、大手の証券界者が乗り出しETFや投資信託を組成しだしたときに、その国の株価は本格的に上昇していくものです。その一歩手前に、何かしらの方法でその市場へ投資をしていることが大切です。先行者利益をどのように得るかが、新興国市場への投資における最も重要なポイントだと私は考えます。

以上。上記で言及した、新興国へのエッジの効いた株式投資を行っているヘッジファンドであるフロンティア・キャピタルについて詳しく知りたい方は、以下からどうぞ。

⇒ フロンティア・キャピタル(Frontier Capital)の投資ファンドとしての魅力やリスクを解説する

また、ファンドやETFを含め、新興国に投資する際のおすすめ度ランキングは以下にまとめていますので、興味ある方はのぞいてみて下さい。

それでは!

 

のではないのですが、新興国株式市場としておすすめなのは他の記事でも触れていますが、イランの株式市場です。

イランは新興国株市場であるにも関わらず、時価総額はシンガポールの半分ほどあります。

また重要な成長力ですがイランは2016年の制裁解除により、成長が加速し2016年は年率12.5%の成長を実現し、この成長が継続していくことが見込まれています。

それにも関わらず、外国人投資家が十分に入り込めていないという理由で、主要銘柄ですらPERは5倍~7倍、配当利回りが18%以上の銘柄がごろごろしています。

以下にイランの魅力と投資する方法について纏めておりますので参考にしてみて下さい!

新興国への投資の中でも、イラン株への投資が特に熱い理由を詳しく解説する。
今イラン株への投資が特に熱い理由を解説する(その2)
今イラン株投資が特にあつい理由をニュースを元に解説

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