バフェット流の銘柄選択手法③:消費者独占型企業の定量的特徴を解説

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バフェット流の銘柄選択手法です!まずバフェット流の銘柄選択手法①:概念編でバフェットが消費者独占型企業を株価下落時に仕込んでいることを、そしてバフェット流の銘柄選手法②:消費者独占型企業はどのような分野に存在するかで消費者独占型企業がどのような分野に存在しているのかを説明しました。

今回は、消費者独占型企業候補の企業が本当に消費者独占型かということを、定量的に検証する方法について書いていきたいと思います。次回定性的な特徴を書いていきます。

ROEは高く安定しているか

バフェットが最も注目している指標ですね。ROEについては投資を行う上で重要な指標(ROE、ROA)をわかりやすく解説するで解説しているので参考にしてみて下さい!

バフェットはROEが高く安定している企業を投資銘柄として推奨しており、初心者にも勧めています。消費者独占型企業は一貫して高いROEを維持しています。

ROEは↑の記事で説明していますが、簡単にいうと株主が企業に預けた資本で、どれだけ効率よく稼いでいますか?という指標で以下の式で表すことが出来ます。

当期純利益 ÷ 自己資本

因みに過去50年間の米企業のROEは12%で、この平均ROEを下回る企業には決してバフェットは投資をおこないません。

というか平均が12%てめちゃくちゃ高いですね、日本なんて8%とかですからね。。

バフェット銘柄のコカコーラは驚異の33%、マクドナルド18%、ナイキ20%と非常に高いROEをマークしています。

また重要なのは単年度ROEが高かったり、ぶれて安定しないようなROEの銘柄ではなく、安定して同じ又は上向きの数値をマークしている企業を推奨しています。

当然ですよね、持続的な競争力を持っている企業であれば、安定して利益を生み出し続けることができますからね。

ROEは借入金を増やしレバレッジを掛けることによって一時的に高く見せることも出来ますので、注意が必要です。確りと過去からの推移も確認しましょう!

仮に安定したROEを誇っていた企業が、一時的な要因で単年度だけがくっとROEが落ち込むことがあったりした時は、絶好の買い時だとバフェットは言っています。例えば以下のような銘柄ですね。

2014年 22%
2015年 20%
2016年 25%
2017年 8% ←買場

ただその時に根本的な問題が起こり、今後その製品やサービスが機能しないような場合は当然話は別です。

ROTC(総資本利益率)も高く安定しているか

バフェットはROEに加えてROA(総資産利益率)にも注意を払っています

ROAの概要

ROAは以下の式で求めることが出来ます。

当期純利益 ÷ 総資産

図にすると以下の通りです。

ROEは利益を自己資本でわりますが、ROAは自己資本+借入金つまり総資産で割ります。

ROEとROAで何がちがうの?というとことですが、

ROEは自己資本からいくら稼いでいるかを求める指標に対してROAは借入金と自己資金を含めた全ての資金でいくら稼いでいるのかということを求めています。

バフェットはROAも12%以上の企業を対象としています。当然ROEよりROAの方が分母が大きくなりますので、ROA12%というのは凄い数値です。

コラム:日米のROEとROA

ちょっとコーヒーブレークです。

日経新聞に以下のような記事が出てました。

(参照:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO20682800R00C17A9DTA000/

日本企業も米国企業もROAの平均は3%ですので先程バフェットが掲げたROA12%基準が如何に凄い数値であるかが分かります。

ただ、ROEを見て頂くと米国は12%であるにも関わらず日本は8%しかありません。これが指し示すことはなんなんでしょうか?

答えは簡単で、米国は借入を積極的に行うことによってレバレッジを効かせてROEを高めており、日本はあまり借入をおこなっていないということを示しています。

日本人らしい保守的な経営ですね。図にすると以下のような状態です。

すこし横道にそれましたが、話を元に戻しましょう!

バフェットが何故このROAにも注目しないといけないかというと、ROEを高くみせるための政策を企業がうつことにより、あたかもROEだけみたら順調に成長しているように見せかけることができる為です。

この方法は二つあります。

ROEを高くみせるまやかし①:自己資本を増やさない

通常その記に稼いだ利益というのは自己資本に積み増されます。その為、翌年度も同じ利益を上げた場合、ROEは減少します。以下に図解します。

つまりROEを一定に保つためには利益を伸ばしていかなければいけないのです!!

大変ですねROEの維持って、だからこそ意味があるのです。

然し、稼ぐ力が一向にふえていないとしても自社株買いや高配当金政策によって自己資本を増やさない政策によって、例え利益が減ってもROEを高く見せかけどんどん成長していっていると錯覚させることが出来るです。

上記の例を見て頂くと今年の利益20を全額配当し、100のうち50を自己株買で自己資本から消滅させることによって、分母の資本を小さくすることによって、翌年度利益が10にへってもROEを一定の20%に保つことができるのです。

ではROAで考えるとどうでしょうか。

配当金に関しては、どちらにしてもキャッシュアウトを伴い出ていくので総資産から除かれるので、ROAの分母からは外されますが、企業が再投資に回すより配当を行った方がいいと考えたのであれば致し方ないでしょう。

然しROAであれば、↑の例でいうと自己株は総資産の中に含まれるので自己株買の影響は出ず、更に借入金も加わるので全体として自己資本の増減の影響が緩くなります。

つまり企業の自己資本政策によるまやかしを相当程度除外することが出来るのです。故にROEだけでなくROAも見ることにより企業の収益力を図ることが出来るのです!

ROEを高くみせるまやかし②:過度なレバレッジをとっていないか

次にROEというのは借入金を行いレバレッジをかけることにより大きく見せることが出来ます。

先程のコーヒーブレークの日本と米国の例がいい例ですよね!

日本はROAでは米国を逆転したにも関わらず、ROEは依然として米国が日本の1.5倍の水準をマークし続けています。

つまり大幅な借入をすることによりROEを高く見せることは可能なのです!しかしバフェット流の銘柄選択手法①:概念編でも説明したように消費者独占型企業は新たな設備投資や研究開発を行う必要がなく、基本的には借入金を行う必要性が少ないのです。

ですので、このようにROEが高いけどROAが低い企業は消費者独占型の企業ではないと、判断することが出来るのです。

実際バフェットの投資した銘柄はROEとROAの数値がそこまで変わらないという銘柄が多い=借入額が少ないということが物語っています。

まとめ

今回は消費者独占型企業の特徴についてROEとROAという如何に効率的に稼いでいるかという観点から判断する方法についてかみ砕いて説明してきました。分かりにくかったらすいません。。

次回は定性的にどのような特徴があれば、消費者独占型企業と判断できるのかという点について書いていきたいと思います。

 

 

 

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