バフェット流の銘柄選択手法④:消費者独占型企業の定性的特徴を解説

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こんには!今回はバフェット流の銘柄選択手法第四回ですね!前回バフェット流の銘柄選択手法③:消費者独占型企業の定量的特徴を解説でバフェットが好んで投資している消費者独占型の企業の特徴をROEとROAという指標を使って説明しました。

今回は、その他の特徴について定性的な側面からバフェットが判断の材料としていることについて書いていきたいと思います。

利益は上昇貴重か

すいません、今回は定性的といいながら、いきなり定量的なことを説明しなきゃいけなくなってしまいました。

バフェットはEPSという指標が継続して上昇基調にあるかを重視しています。EPSは以下の式で求められます。

EPS=純利益 ÷ 発行済株式数

つまり一株当たり利益ということですね。この一株当たりの利益が上昇すると一株当たりの稼ぐ力が上昇するので、株を保有する妙味がますという訳です。

例え利益が増えても発行株数が増えては、一株当たりの利益は薄まってしまいますからね。バフェットはこのようにEPSが上昇していっている株価が、以下のような時に仕込んでいます。

①株式市場全体が大きく下落している時
②減益発表などで、その企業の株価が暴落した時

①の場合は分かるんですけど、なかなか②の時に突っ込むことは常人には難しいですよね。それが構造的な要因なのか、一時的な要因なのかを判断するのは難しいですからね。

ただ消費者独占型企業なら、製品に恒久的な魅力があるから大丈夫であると信じることができる心の強さが重要であるということですね。

多額の長期債務を抱えていないか

消費者独占型の企業の特徴として、バフェット流の銘柄選択手法①:概念編でも言及しましたが、消費者独占型企業は新たな設備投資を行わなくても商品が売れる為、借入金を行う必要性がありません。

もし借入金があったとしても、収益力が高いので直ぐに借入金を返済することが出来ます。その為、バフェットは長期負債が五年以内の利益で返済できるレベルにあることを渡投資の条件としています。

また企業買収の為に、消費者独占型企業が多額の借入を行う場合、その買収先も消費者独占型企業であればよいが、価格競争型の企業であれば足を引きずる為、見極めるために待つ必要があるとしています。

持続的な競争力を持つ製品・サービスを持っているか

当たり前といえば当たり前ですね。もう定義そのままなんですけども、ここではどうやってバフェットが見分けているかの例をあげていきたいと思います。

・自分自身に、その製品が、その企業の主力製品であるかを問いかける
・その企業について特集している雑誌や新聞を読む
・事業内容を理解する為に企業の作成HPを熟読
・販売されている小売店にいって、その製品が主力製品かを聞く

最後の小売店の店員に聞くってのはなかなか勇気がいることですが、かなり有効なことであると思います。因みにピーター・リンチなんかは、実際の使用者である自分の奥さんや子供とかに聞いたりしているみたいですね。

労働組合はないか

労働組合があれば、利益が増えてくるとすぐ利益分配を要求して折角の利益が労働者にながれてしまうので、強い労働組合がある企業にバフェットは投資をしていません。

元サラリーマンからすると、酷い話だなと思います。企業の収益が上がるのは労働者のおかげでもあるので、当然給与を上げるべきだと思うのですが、投資家目線だと利益は株主に労働すべきであるという考えなのです。

確か、大学の法学部の同期から会社法第一項には「会社は会社員のものである」と書かれているそうなのですが、会社員とは従業員ではなく株主のことを指しているみたいで、法の観点からも利益は株主かえすものという風に考えられているんですね。

インフレの影響を価格に転嫁できるか

人件費や原料価格が上昇することにより生産価格が上昇するにも関わらず、販売価格を引き上げることが出来なければ、いつか赤字の採算になってしまいます。

消費者独占的な企業であれば、このインフレの影響を価格に転嫁することが出来ます。たとえ値段が上がったとしても、人々がその商品を欲しがるためたとえ値段が上がってもかわざるを得ないのです。

むしろインフレの影響により価格を上げても、需要が落ちないため利益が伸長し企業価値が増大していったのです。

また投資という観点からもインフレに伴って企業価値が増大し株価が上昇する企業に投資することが出来れば、インフレヘッジを行うことも出来るのです!

内部留保を事業の維持の為に使っていないか

消費者独占的な企業は新たな設備投資や研究開発を行うことなく、商品の魅力を維持することが出来るので、事業の維持の為にお金をかける必要性がありません。

つまり、稼いだお金も事業維持ではなく、事業拡大や自己株買、配当に回すことによりEPSを拡大することができるのです。

EPS=純利益 ÷ 発行済株式数

事業拡大は分子の純利益を増やし、自己株買いは分母の発行済株式数を減らすのでEPSを上昇させることが出来るのです。

自社株買いを実施しているか

バフェットは株を取得した消費者独占型企業の経営者に自己株買を推奨してきました。それは自己株買を行うことによりEPSがたとえ利益が増えなかったとしても上昇する為です。

以下の図をご覧ください。今年の利益200USDで自己株買を行えば、翌年度同じ利益を上げてもEPSが増加していることが確認いただけると思います。

更にバッフェットは自己株買の配当に対するメリットについても説いていて、配当であれば、その期に税金を払わなければいけないが、自己株買であれば、納税を免れることが出来、その分効率的に株主価値を向上することが出来ると説いています。

最終的には株を売却した時に税金を支払わなければいけないのですが、納税しないベースで複利で回せるので資産価値が増大しやすいということですね。

イメージとしては下のような、タックスヘイブンを利用した場合と利用しなかった場合の比較の時の図と同じような感じですね。何故ヘッジファンドはタックスヘイブンに登記するのかを徹底解説

まとめ

前回と今回で消費者独占型企業の特徴について出来る限り分かり易く説明してきました。

次回はバフェットはバフェットはどのような局面で株を仕込み、どのような状況になったら売り抜けるのかという入り口と出口戦略を元に説明していきたいと思います。

 

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