ジョン・ポールソンについて~サブ・プライム危機最大の勝者を特集する~

Pocket
LinkedIn にシェア

こんにちは!ワタルです!

今回は前回のレイ・ダリオに続いて著名ヘッジファンドマネージャーであるジョン・ポールソン氏について特集していきたいと思います。

今回この人を特集するきっかけとなったのは丁度朝起きて携帯をみると、日経新聞でポールソン氏に10億ドル(1000億円)の税支払い命令とのニュースをみて、あまりの巨額さだったので取り上げてみようと思った為です。(参照:ポールソン氏に1000億円支払い命令)

ジョン・ポールソンはサブ・プライム・ローン危機発生時にCDSというサブ・プライム・ローンの暴落により利益が発生する保険商品を駆使し莫大な利益をあげ、ヘッジファンド業界で一躍時の人となった人物です。


(画像参照)

ジョン・ポールソンの生い立ちと経歴

現在63歳と著名投資家の中ではレイ・ダリオ氏と同じく若手といえる年齢ですが、彼の経歴はレイ・ダリオ氏同様煌びやかなものです。

ニューヨーク大学経営学部を首席で卒業したのち、ゴールドマン・サックスの奨励金でハーバードのMBAを修了。レイ・ダリオといい彼といいハーバードのMBAはやはりエリートの登竜門という感じですね。

その後は世界有数の経営コンサルであるボストン・コンサルティング・グループに入社した後、1994年39歳の時にポールソン・アンド・カンパニーを設立しました。

一流大学⇒一流金融機関⇒一流コンサル⇒ヘッジファンド設立

華やかすぎて経歴上非のつけどころがありません。

リーマンショックで一躍有名に

ジョン・ポールソンといえば、次に出てくる連想ワードはリーマン・ショック又はサブ・プライム・ローン危機でしょう。

リーマンショックでの彼の動き

市場が大混乱に陥り90%のヘッジファンドの成績がマイナスに陥るなか、彼は1兆4000億円を稼ぎ出し、彼自身の報酬は4000億円にも上りました。

彼自身をして「史上最大のボロ儲け」劇です。因みにあの世界的な大企業であるトヨタの純利益が1兆円でファンドの利益を下回り、総合商社の利益が4000億円なので彼の手にした報酬と同額ということになるのです。

1億円の札束が大体1mになるので、4000億円といえば1万円積み上げて富士山超えですね。ありえない大金だと思います。因みに冒頭に述べた1000億円というのは、この時の4000億円に対しての税金を繰越して今回支払ったものになります。

儲けた手法は有名なリーマンショックを題材とした映画である「マネーショート」と同じで、住宅担保証券(MBS:詳細後述します)が実態とは違う格付けを得ており危機的状況にあると実際にサブプライム危機が起こる前に察知します。

その為、MBSがデフォルトした場合の保険に相当するクレジット・デフォルト・スワップ (CDS:詳細後述します)を事前に購入します。

マネーショートという映画を見た方はおわかりだと思うのですが、当時MBSは絶対に安全な証券だと思われ格付けも高い水準となっていたので、その証券に対するCDSを買うということに対して大変バカげた行為であると全市場関係者から総スカンをくらいます。

もう人生を掛けた大賭けです

人間信念を持っていても、全員から馬鹿にされると自分を疑いだす瞬間もあると思います。然し、彼やマネーショートに出てきた人たちは信念を貫いて最後に大勝を収めたのです。

自分の分析の結果確実に危ないと分かっても、それがいつ発生するかも分からないものに自分の人生を賭けることはできませんよね。

大変な慧眼の持ち主と共に大変に信念をもた方であることが分かります。その結果40億ドルもの報酬を手にしました。

リーマンショック発生の原因については以下のサイトの記事が参考になりますので、ご参照下さい。⇒リーマンショックの原因を解説

コラム:MBSとCDSについて

さて、先ほど唐突にでてきたMBSとCDSについて説明を加えようと思います。

MBSはMortgage Back Securityつまり住宅ローンに裏打ちされた証券という意味です。

MBSは住宅購入者にローンを貸し出したローンの貸し手が、そのローンを担保とした債券を証券発行体である証券会社に売却し、証券会社はローンの返済を担保に証券を発行(MBS)し投資家に販売しておりました。

当時は住宅バブルだったので、全くローン返済能力のない人でも土地の値上がりを期待して銀行はローンを貸し出しました。

日本だとなかなかサラリーマンでもしてない限り難しいですよね。然し当時は土地神話だったんです。まるで日本のバブルみたいですよね、住宅は上がり続けると思っていたので誰も疑わずにMBSを購入していました。

また、実際には返済能力がない人に対して貸し付けいていたものをサブプライムローンといいます。当時は仮に返済できなくても、その時に住宅を取り上げて売却すれば更に高値でうれるから大丈夫であると誰も危険視していなかったんですね。これがサブプライムローン問題の引き金となりました。

CDSはCredit Default Swapの略です。MBSを空売りできればよかったのですが、MBSは空売りできなかったので、MBS価格の下落に懸けるにはこの仕組みを使わなければいけませんでした。

これは債権や社債や国債に対して、買い手はプレミアムを支払う代わりに、契約対象の債権・国債・社債が契約期間中にデフォルトした場合、それによって生じる元本並びに利息の損失を補填して貰える金融商品です。

デフォルトが発生しなかったら、ずっと保険料を払い続けなければいけません。然し、デフォルトが発生したら大きな利益をもたらします。

デフォルトが発生するのが早ければ早い程、利回り分の補填が大きくなり、尚且つプレミアムの支払いも少なくすむので利益は大きくなります。

リーマンショック後の不調

栄光を手にしたポールソンでしたが、リーマンショックの後は銀行株の空売り、底値での銀行株の投資で2010年までは輝かしい成績を収めていましたが、2011年から急転直下していきます。

不調が続いています。以下は直近3年の成績ですっが、まさかのこの相場でマイナス40%となってしまっています。

投資していた中国の木材事業が不正会計発覚で暴落したり、購入していたシティ株が欧州債務危機に関連した損失をだし暴落したことに始まり、最もパフォーマンスが悪いヘルスケア事業に2014年の時点で投資していたことなどが要因です。

長期に亘る不振で、顧客離れが止まらず、なんと現在彼のファンドの運用総額は全盛期の380億ドルから80億ドルに大幅減少し80%は彼の自己資産となっています。

まとめ

ヘッジファンドの中には一時の時流に乗って大儲けをしても、その後時代を読み違えて大きな損失を出してしまうファンドもある。

その為、どのような環境でも成果がでる投資手法を確立しているファンドに投資をすることが望ましい。

私が投資しているファンドが実践しているベンジャミン・グレアムの手法を受け継いだ本格的なバリュー株投資は彼らのような運用総額が大きいファンドでは投資先がなく不可能であるが、日本の新進気鋭のファンドであれば実行することが可能となる。(参照:ベンジャミン・グレアムの投資手法を分かり易く解説<図解有り>)

この手法は80年以上市場平均をオーバーパフォームし続けている歴史的に証明された手法である為、時流によって大きく上下する心配がない。

実際、今まで毎年ファンドの運用成績は手数料前で平均して20%程度となっており、過去半年ベースで下落したことがないという素晴らしい結果となっている。

【参照】
【2018年】日本のおすすめヘッジファンドと、投資する際に気をつけたいポイント
日本に優良ヘッジファンドは存在するのか?
BMキャピタルを徹底解説。口コミ・評判・運用成績・利回り、投資手法をまとめて説明する

 

Pocket
LinkedIn にシェア

 COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

NO IMAGE

急成長著しいヘッジファンドであるツーシグマ・インベストメントについて特集する

NO IMAGE

私募ファンド(プライベートファンド)と公募ファンドの違いについてわかりやすく解説...

「ヘッジファンドは怪しい」というイメージは、本当なのか?

バフェット流の銘柄選手法②:消費者独占型企業はどのような分野に存在するか

ヘッジファンドの投資手法の種類とヘッジファンドの顧客について解説する

資産運用の考え方について