今流行のゴルディロックス相場(適温経済)とその終焉期に気を付けたいこと

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こんにちは!ワタルです!

去年の中頃からゴルディロックス相場が継続し、株式市場には非常の心地よい環境が続いているといった報道をよく耳にされた方もいらっしゃると思います。

今日はそんな今流行のゴルディロックスとはそもそも、どのような状況で何故株式市場に良いとされているのか、また直近は終焉が囁かれているゴルディロックス相場についてどのような点に注意すればよいのかという点を書いて行きたいと思います。

ゴルディロックス(適温経済)の由来?

初めてこの音を聞いた時は、管理人が漫画ワンピースが好きということもあり、ゴール・D・ロックスと頭の中で勝手に変換し海賊王ゴール・D・ロジャーの親戚かと思いました。

しかし私のこのふざけた思考もあながち方向性が間違っていたというわけでもなく、実はゴルディロックスは英国の童話『ゴルディロックスと三匹の熊』に由来してつけられた名前だったのです。

以下がその童話のあらすじを私が要約したものです。

昔々あるところに大中小三匹の熊がお行儀よく暮らしていました。三匹の熊はお粥を作り、冷めるまでの間外に散歩にいくことにし家を留守にしました。

熊が留守中にゴルディロックス(Goldilocks =英語で『金髪』)という少女がクマの家を発見し珍しい家だったので中に侵入し、三種のお粥を発見します。

一つは熱すぎて、もう一つは冷たすぎて、最後のお粥は丁度良い温度だったので、少女は最後のお粥を食べほしました。

そして次にゴルディロックスは3種類のベットをみつけ、一つは固すぎ、もう一つは柔らかすぎ、最後が丁度良い柔らかさなので、丁度良いベットに寝ました。

ゴルディロックスが寝ていると、3匹の熊が帰ってきてゴルディロックスを見つけてます。ゴルディロックスと三匹の熊は双方が驚き大混乱。

ゴルディロックスは森の奥に逃げていきましたとさ。という物語です。

え??どんな教訓があるの??と非常に謎めいた童話なのですが、欧州では有名な童話だそうです。

もう皆さん気づかれたと思いますが、作中の少女ゴルディロックスが丁度良いインドのお粥を飲み、丁度良い固さのベッドに寝ていますね。

だからゴルディロックス相場のことを日本語で適温経済という訳し方をしますし、実際にどの意味でつかわれることになっているのです。

ゴルディロックス(適温経済)の意味

それではそもそもゴルディロックス経済とはどのような状況を指すのかという点について説明していきます。

丁度良い温度のお粥を食べたゴルディロックスに因んで、株式市場や経済の拡大が、過熱せず、冷えすぎていないという状況のことをゴルディロックス相場といいます。

ゴルディロックス相場では緩やかな景気拡大と程よい緩和的な金融政策を背景として徐々に株式などのリスク資産に資金が流入していくのです。

つまりゴルディロックス相場が継続している間はゆっくりと株式相場が上昇していきます。

昨年度の米国S&P500指数ですが、緩やかな上昇が続いていたのが確認できます。

ではどういう状態の時にゴルディロックス相場が継続するかという点を、昨年の金融市場の特徴を考えてみましょう。

昨年は企業業績の拡大が本格化しているにも関わらず、インフレが上昇しない為に、金融政策が緩和的な状況を維持している環境が継続していました。

ゴルディロックス相場の終焉

基本的には企業業績が拡大すれば、賃金が増加して需要が高まります。すると、人々の需要が高まる為、モノの価格が上昇しインフレが発生していきます。

このスパイラルが回り続けると、景気が過熱しインフレが拡大するので景気を冷ます為に金融性先を引き締め方向に移行させなければいけなくなります。

金融政策が引き締めに動くと金利が上昇します。

すると借入金利が高くなるので、企業収益が悪化しますし、新たに銀行から借り入れを行い資金調達を行う意欲が減退します。

そうすると企業の収益が減退しますので、当然株価は下落基調になります。

また直接的には、そもそも金利があがるので債権金利が上昇しますので、株式から債券の方に一定数資金が流れます。

こうなることでゴルディロックス相場が終焉を迎えます。

またリーマンショックのような誰も意識していなかったリスクが突如顕在化して、いきなり企業業績並びに株価が崩落するという危機発生型の崩落パターンもあります。

2017年のゴルディロックス相場と、その行方

2017年は世界的に景気が拡大していきました。

しかし好調な企業業績とは裏腹に、一向にインフレ率が上向かず、その為各国中央銀行が引き締めに慎重な姿勢を堅持し続けました。

この為、好調な企業業績、緩和的な金融環境という条件が揃ったゴルディロックス相場が形成され、先ほどの株価のグラフのようにじりじりと値を上げていきました。

この長らく続いたゴルディロックス相場に終止符を打ったのが、2018年2月の米雇用統計です。

米国で何故雇用統計が重要かというと、米国の中央銀行であるFRBの目標が完全雇用の達成とインフレ率2%だからです。(参照:日米欧の中央銀行の金融政策についてわかりやすく解説)

雇用統計は完全雇用に向けて労働市場が堅調に推移しているのか、更にインフレに重要な影響を及ぼす賃金の上昇も同時に発表される為、最も重要な指標として意識されています。

私も為替トレーダー時代は夏時間だと日本の午後9時半、冬時間だと午後10時半に発表される為、一旦中抜けで上司と食事をして来るべき指標発表に備えていました。

2017年を通じて雇用は拡大を続け既に完全雇用は達成されていたのですが、2018年2月の雇用統計で力強い賃金の伸びが観測され、愈々インフレが高進していくという見込みが高まっていきました。

実際2017年を通じて2%近傍で落ち着いていたインフレ率が今年に入って上昇し始めていますね。

その為、市場ではFRBの引き締めのペースが速まるとの観測が高まり、ゴルディロックス相場の終焉を意識して、株式が売り込まれたのです。これが2018年2月の株価の急落のきっかけです。

それでは現在の米国の金融政策の立ち位置について見ていきましょう。以下は直近5年の政策金利の推移です。

これをみると2016年から急激に引き締めているように見えますが、以下の10年のグラフを見て下さい。

リーマンショックで0%金利に落してから、景気が順調に回復したので緩やかに金利を上昇させている局面なのです。

2015年くらいから、徐々に金利あげますよーとFRBがアナウンスをしていたので、2016年から徐々に金利をあげても、事前に織り込まれており、尚且つゆっくりとしたペースでの利上げだった為、引き続き低金利が維持されていたのです。

しかし、ここにきてインフレが上昇基調となってくると、米FRBも金利上昇速度を早める必要がでてくるのでゴルディロックス相場が終焉する可能性が出てきています。

ゴルディロックス終焉時に気をつけるべきこと

今回のゴルディロックス終了における注意点について、2017年11月時点でのロイターの記事を抜粋します。

景気後退リスクとして、金融政策正常化に伴う金利急上昇や中国のシャドーバンキング崩壊などが考えられるが、差し当たっては現在の「ゴルディロックス(適温)相場」が今後半年から1年半は続くと予測する。

ただし、次の景気後退局面では債券が安全資産にならない可能性があるとして、ヘッジファンドを中心としたオルタナティブ(代替)投資に資金を振り分ける重要性を指摘した。

 

金融政策の正常化が過度な引き締めとなってしまうことで、景気後退をもたらすリスクだ。その場合、金利上昇と景気後退が同時に引き起こされる可能性がある。つまり、これまで安全資産とされてきた債券が安全資産とはならない状況だ。

 

まず前提として金利上昇というのは債券価格の下落であるということを念頭に置いてください。

この記事で指摘されていることをかみ砕いていきます。

通常のケース

通常のゴルディロックスの終焉の場合、まず金利が緩やかに上昇していきます

⇒債券価格の下落が発生。

ここで高い株を手放して安くなった債券を保有します。

すると景気が金利上昇により鈍化して株価が下落し始めます。一方景気の鈍化により再び金利引き下げサイクルに入るので、債券価格は上昇し利益を取ることが出来ます。

今回懸念されているケース

金利上昇と景気後退が同時に起こることが懸念されると本文で述べられています。

つまり、中央銀行が利上げを拙速に行わなければいけない程のインフレが発生

FRBの利上げが早まると市場が急激に織り込む

2018年2月のように金利の上昇と共に株価の下落が発生

債券価格と株価が同時に下落

株式市場が怪しいから債券を買っておこうという回避策が通じない

株や為替の動きに連動しないオルタナティブ投資の必要性がある

ということを説明しております。

オルタネティブ投資についてはオルタナティブ投資についてわかりやすく説明するで詳しく説明しているのですが、ヘッジファンドやPEファンド、不動産などで構成されています。

これら株や債券と連動しない資産を組み合わせることでポートフォリオの安定性がますと言われています。

実際毎年平均9%の運用利回りを出しているハーバード大学の基金もポートフォリオもオルタナティブ投資といわれる資産を実に60%も組み入れております。

ゴルディロックス相場の終焉に備える為にも、不動産のように借金をせずに個人でも投資が出来るヘッジファンドを組み入れて、ご自身の資産ポートフォリオの安定性を高めてみることを考えて見てはいかがでしょうか。

ヘッジファンドとは何なのか?という点についてヘッジファンドのAtoZを大公開で詳しく纏めていますので参考にしてみて下さい!

【合わせて読みたい】
ワタルのおすすめ投資ファンドBMキャピタルについて徹底解説

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