新興国株式投資おすすめの国はどこ?:中国の抱える問題を大解剖①

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前々回新興国株投資特集1:新興国経済の現状を確認する新興国株投資特集2:新興国株投資の必要性を説明するで、新興国株式投資の魅力と今が新興国投資の好機であることを説明しました。

これからは新興国の中でおすすめの投資先はどこなのか?ということを探求していきたと思います。

まずは新興国の中で最大ポーションを占める世界第二位の経済大国の中国につて現状と中国が現在抱える問題について詳しく見ていきたいと思います。

中国経済の簡単な経済発展の歴史

まず何故中国がここまで発展することになったかという経緯から書いていきたいと思います。

私のように1980年代うまれだと、幼少期中国の経済規模など取るに足らないレベルで、いつまでたっても成長しないんだろうなーと思っておりましたが、大学入学くらいから急速に勢いを増して生きたイメージがあります。

以下の図からも丁度2000年代の半ばから急騰しているのが分かります。

簡単にではありますが、歴史を振り返りますと1949年の毛沢東では共産主義は盤石にするために、経済政策は軽視されておりました。

中国が経済政策に舵を取り始めたのは鄧小平が1978年の第11期中央委員会第3回全体会議で改革開放路線を打ち出したことに始まります。市場経済への変革を目指し外国資本を受け入れる為に経済特区なんかを作ったのもころころですね。

1989年に天安門事件で国際社会から激しい非難を受け水をさされる局面もありましたが、鄧小平は協力な手腕でなんとかしのぎ切りました。

そして彼が抜擢した朱鎔基が2000年以降の急速な成長に大きな役割を果たします。

朱鎔基は1991年に上海市長から副首相に就任し、1992年に党中央政治局常務委員(普通は順序が逆な気がしますが)、1993年に中国人民銀行総裁を兼任し為替・金融改革を断行。

WTOから加盟の条件として求められていた人民元の二十相場を廃止し、単一の管理変動相場制を導入。(固定相場と変動相場との間で、ある一定のUSDからの乖離は認めるが、それを超えたら介入するというものです。)

1998年に首相(現在の李克強のようなNo.2)に就任し、更に行政・国有企業・金融改革を推進。

その努力も相まって世界貿易機構(WTO)への加盟を果たしました。これが中国経済の年10%以上という急速な発展の原動力となりました。

1980年代の成長率は平均9.3%、1990年代の成長率は平均10.4%、2000年代の成長率は平均10.5%と驚異的なスピードで成長しましたが、現在は7%割れの水準にまで落ち込んでおり、習近平をして新常態という言葉で紛らわしているという状況になっています。

本当に7%成長しているのかは疑問です。私が総合商社時代に中国のお偉いんがやってきて日本はどうやって貿易を集計しているのかね?と聞いてきたくらいですし、州政府が自身の出世の為に、成長率をかさまししているという話も明るみに出てきましたからね。

中国の成長減速の要因

ではなぜ今中国の経済成長が減速しているのかという点についてみていきましょう。

実際潜在成長率は中国最大のシンクタンクである中国社会科学院によると1978年から2010年までの潜在成長率は10%を上回っておりましたが、2011年から2016年では7.6%、そして2016年から2021年までは6.2%に減少することが予想されています。

潜在成長は現在の労働力に、設備や資金などの資本を投下して、どれだけの生産性をあげることにより、理論的な成長はいくらになるかという数値である為、この労働・資本・生産性の要素ごとにみていきましょう。

労働力

いままで中国の成長を支えていた要因として、最も大きな要因はこの豊富で安価な労働力人口であったことは疑いの余地がないでしょう。

では現在の人口ピラミッドを見てみましょう!

急速な高齢化が進んでいることが分かると思います。悪名高い一人っ子政策の影響ですね。

現在労働人口は減少し始めており、ルイスの転換点を超えたことにより成長への寄与率はマイナスとなっており、この傾向は加速していきます。もう人口に頼った成長は出来なくなっているのです。

因みにルイスの転換点とは、工業化の過程で農村の余剰人口が都市部に労働力を供給していきますが、この余剰人口がなくなることを意味します。

つまり、低賃金の労働力が農村部から供給されなくなるということです。実際昨今各企業は生産拠点を中国から東南アジアやバングラディッシュなどの低賃金諸国に移していますよね。

資本投入量

資本投入量はリーマンショック時に行った日本円にして約60兆円にも上る財政政策により、過剰生産能力、過剰債務の解消や、中国人の貯蓄率の減少もあいまって以前のようなペースでは増加せず、下降トレンドに入っています。

また次回に詳しく書きますが、中国のGDPに占める投資の割合は45%と日米の20%に対して非常に高く、輸出と並んで投資偏重型の経済となっており、このウェイトの高さ自体が問題ですが、資本投入量がへればGDPへの下方は圧力は高まることが分かります。

生産性

生産性も生産性が高い製造業からサービス業への労働力の移動や、外国からの技術移転を約40年間に亘って受け続けた為、生産性の成長余地が少なくなってきているということから資本とおなじく成長はしているものの鈍化してきているという状況になっています。

はじめ、足し算もしらない子供が掛け算ができるようになるのは大きな進歩ですが、二次連立方程式を解ける子が三次連立方程式を解けるようになっても、進歩はしているが、そこまで大きな進歩であるとは言えないというのと似ていると思います。

生産性もLog関数的にしか上がっていかない段階にきたのでしょう。

まとめ

中国は鄧小平と朱鎔基の手腕により、1980年代から2010年まで年率10%程度の成長を維持してきたが、最近は過剰生産・過剰債務の整理並びに成長をささえた労働人口の減少が始まり成長率は下落の一途を辿っている。

次回は現在中国が抱えている問題とその解決が容易ではないことを更に詳しくみていきたいと思います。
新興国株式投資おすすめの国はどこ?:中国の抱える問題を大解剖②

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