新興国株式投資特集2:新興国株投資の必要性を説明する

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前回、新興国株式投資特集1:新興国経済の現状と今後を確認するで現在新興国経済が置かれている現状について、一旦の下落トレンドが終わり成長率が上向きになりだしていることを確認しました。

今回は何故今新興国株式市場に再び注目をあてるべきであるのかということを、書いていきたいと思います。

堅調さを維持した2017年度の新興国市場

まず以下ご覧ください。2016年度から2017年にかけて新興国市場の再評価が株式市場でも2016年以降おこっています。


(参照:SBI証券

この要因として以下のことが指摘しています。

米国の慎重な利上げ

米国の利上げが予想よりも漸進的であった為米債利回りが低く抑えられるとともに、相対的に懸念されていたよりも米ドル高が進まみませんでした。

その為、利子払い並びに総額の面から米ドル建債務の支払い額が予想より小さくなりデフォルト懸念が後退しました。

また米国をはじめとした先進国の金利が非常に低いことで、高金利の新興国への投資の妙味が増しているという点も新興国への投資を後押ししました。

主要新興国のインフレ率が抑えられている

基本的に先進国も新興国も中央銀行はインフレターゲットを政策としており、インフレが上昇すれば金利を引き上げてインフレを抑えなければいけません。

然し、インフレ率は2016年以降主要新興国で低く抑えられている為、経済刺激の為の金利引き下げサイクルに入っている新興国が多く、実体経済が浮揚してきております。

実際以下の図の通り、企業業績の成長率も過去平均を上回るレベルとなっていることが確認出来ます。

下落基調にあったコモディティ市場が底入れ

2015年からの原油価格の下落もOPECの協調減産による協調減産並びに、需要の回復によって原油価格が底入れして安定してきました。

これにより、コモディティ偏重の新興国の下押し圧力が少なくなりました。

政治情勢の落ち着き

南アフリカでは財政奔放大統領であるズマ大統領が、改革推進型の大統領であるラマポーザに取って変わられたことや、ブラジルでも年金改革法案成立の見込みが高くなる等、政治的な落ち着きが見られるようになってきました。

割安な新興国市場

これについては、あとで詳細に記載させて頂きますが、新興国の成長率並びに現在の世界経済に占める割合に比べて、新興国市場が割安で放置されていることが、新興国への投資に再び目をむけられている要因となっています。

実際に以下のPERを見て頂けると依然として先進国の株式市場に対して新興国の株式市場が割安であることが分かると思います。

まだ新興国市場は買水準なのか?

2016年後半からの上昇で2018年2月現在天井圏なのではないかと思われた方もいらっしゃるかと思います。

然し、まだまだ再評価され始めた状況にすぎないということを三つの観点から説明させて頂きたいと思います。

GDP比率と時価総額

まず世界のGDP比率と時価総額をご覧ください。

株式市場というのは経済の規模を表すものであるため、当然のことながら経済規模と株式市場の規模というのはある程度比例するはずです

では次に世界の株式市場の時価総額の比率をご覧ください。

新興国は既に世界経済の40%程のシェアを占めているにも関わらず、株式市場の時価総額ではたったの10%、新興国全部合わせて日本の株式市場と同じレベルの時価総額しか有しておりません。

 

経済成長を順調に拡大し、先進国との差を急速につめて行っているにも関わらず、リーマンショック前の割合と変わらない水準でずっと推移しているというのは、昨年度の上昇があっても明らかに出遅れているということが出来ます。

 

現状のレベルでさえ、4倍程度の価格になってもおかしくありませんが、更に先進国市場に比べて早い成長が見込まれることを考えると本来であれば6倍~7倍になってもおかしくありません。

2016年までの過剰な低評価

まず認識として現在の新興国相場は過熱気味であるというわけではなく、冷えすぎていたものが、温度を戻してきたという段階というのが正しい状況となります。

2012年から2016年にかけて先進国の株式市場が5割の上昇を行っているにも関わらず、同期間の新興国市場は▲2.0%となっていました。

低下していたとはいえ毎年4%~5%の成長をしてきたにも関わらず、▲2.0%というのはあきらかに過小評価されていたといっていいでしょう。

現在はようやく再評価が始まった段階といえます。

個人投資家の新興国資産の割合の低さ

日銀の資金循環統計によると、外貨建資産比率はわずか2.3%で、そのうち新興国建通貨の資産はたったの0.2%となっています。

設定されている投資信託の通貨別割合も、米ドル、豪ドル、ユーロ、英ポンド、加ドル、NZD、デンマーククローネ、スウェーデンクローネで全体の9割を占め、新興国通貨はたったの1割となっています。

経済に占める新興国の割合に比して、あきらかに過小な水準であるということがいえると思います。

そもそも日本人は投資の割合自体が少ないんですが、アジア通貨危機、リーマンショック、チャイナショック、エネルギーショックで及び腰になっていることがわかります。

新興国投資のすすめ

前回から今まで、新興国経済が復調してきて株式市場でも再評価が始まってきたが、依然として割安な水準であるということを説明してきました。

折角これからぐんぐん伸びていく新興国が先進国市場より割安に放置されているのですから、投資をしない手はありません

 


(出典:みずほ証券)

実際に上記のように新興国をポートフォリオに組み入れた方が、全体的なパフォーマンスが上昇することが長年にわたり証明されています。

ただ新興国投資を行う際には注意することがあります。新興国には以下の四つの国が存在しています。

①順調に成長しており株価も上昇している国
②順調に成長しているが、株価がまだ上昇していない国
③成長していない又は成長が鈍化していないのに株価が上昇している国
④成長していない又は成長が鈍化しておらず株価が上昇していない国

当然投資するべき対象は

②>>①>④>>③

となります。これから各国の分析を行っていきますが、管理人が自身をもって②であると断言できる市場は、世界にまだまだ存在します。

新興国株式に投資する際におすすめな国・投資ファンドなどは以下にまとめましたので、興味のある方はご覧になって下さい。

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