2018年2月の株価暴落後の下落余地についてPERとEPSから考える

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こんにちは!わたるです!

最近は家にいるときはコタツに入り、抜け出せません。

今回は現在の株価の暴落(2018年2月の暴落)がまだまだ続くのか、現在の株価の水準が割高なのか割安な水準なのかという観点から考えていきます。参考にして頂けますと幸いです。

株価の決定要因

まず株価を決定する式を以下に示します。

株価 = PER × EPS

となります。PERというのはProfit Earning Ratioのことで、このままの業績が続けば、何年で元が取れるかという指標です。

不動産で例えるとわかりやすくて、3000万円の物件を買って家賃収入が200万円だとします、するとPERは3000÷200=15倍となります。詳しくは以下過去記事参照下さい。
投資を行う上で重要な指標(PBR、PER)をわかりやすく解説する

次にEPSは一株あたり純利益のことです。例えば3億円純利益を上げている企業が1,000,000株を発行しているとするとEPSは300円となります。

つまりPERが13倍で、EPSが300円の企業の株価は3,900円という風に算出されるのです。ここでEPSというのは企業業績で、PERというのはどれくらいの利回りが欲しいかという投資家心理を表すものですので、分解してみてみましょう。

ファンダメンタルが下落したのか?

まず先程のEPSの部分からです、今回の暴落前と暴落後で企業業績に何かしらの変調があるそぶりは見られません。

リーマンショックの際は、米大手銀行がサブプライムローンで大損をして、資本が痛み連鎖倒産を引き起こし、このファンダメンタルも大幅に悪化して実態の伴った下落となりましたが、今回そのような事象は起こっていません。

引き続き日米共に企業業績は堅調です。

PERの下落

ファンダメンタルが変化せずEPSが変化しないのであれば、PERが下落したことで説明がつきます。

実際日経平均株価のPERは16倍から13倍を下回る水準まで下落しました。PERは歴史的にも14倍~16倍のレンジに収斂しており、現在の数値は下限を下回りアベノミクス開始以来の下限となる数値となっています。


(参照:https://nikkeiyosoku.com/nikkeiper/)

上記の図を見て頂くとわかると思うのですが、PERが一定の水準で安定しているにも関わらず、日経平均株価は続伸していっています。

これはアベノミクスを通じて、企業業績が拡大し続け、EPSが上昇の一途を辿っていることを意味します。

因みにリーマンショックの時は日経平均が7000円台まで暴落したにも関わらず、PERは300近辺まで急騰したのです。赤字企業が続出し、企業業績が泥沼だった為です。

リーマンショックまで遡ると、あまりにもリーマンショック時のPERの急騰が凄まじいので、2011年からのPERと日経平均の関係を参考にしてみて下さい。全期間を通じて現在のPERが非常に低いことがわかると思います。

確かに現在の13倍という水準は歴史的にも最底の水準なので株価が割安なのですが、ここで止まるとも限りません。以下リーマンショックの予兆段階からの図を見て下さい。

これはリーマンブラザースが倒産してPERが300近辺まで跳ね上がる直前のチャートです。

これはリーマンショック直前期ですが、既に2007年の後半からPERは下がり始めていますね。

ではこの時、企業業績はどうであったかというと活況を呈していました。ファンダメンタル自体は決して悪くなかったんですね。然し、2000年のITバブルからの好況の継続もあいまって徐々に人々の期待が剥落してきて、PERも徐々にげらくしていくという状況でした。

現在のPERの13倍割れの水準というのは歴史的にも相当低い水準でありここからの下落はなかなか難しいと考えられる一方、好景気の終わりの局面と考えるとまだまだ下落余地はあると考えることもできるのです。

現在の水準はなかなか判断の難しいところではあります。

PERの下落理由

私は二つ理由があると思っています。

FRBの利上げ期待の増加

一つ目はよく言われていることですが、2月の雇用統計で賃金が増加したことにより、愈々本格的な利上げをFEDが開始するとの見方が優勢となってきたことに起因するものです。

金利が上がると債券市場が魅力的になる為、対をなす株式市場が相対的に下落します。

考え方によったら、債券市場が魅力的になったので、よりはやく回収できるような水準に株価が下落しないと買えないと捉えることもできますし、金利が上昇すると企業の借り入れが難しくなり事業拡大できなくなるから株価が下落するとも考えること出来ます。

まあ簡単に金利上昇は株価にネガティブ要因だということです。

人々の警戒心の増幅

現状のところ、リーマンショックのような実体経済に何か影響を及ぼすようなことは発生しておりません。然し、当時もあとになってサブプライムローン危なかったよね、となりその時は一部の慧眼をもったヘッジファンドマネージャー以外は気づくことができませんでした。

景気拡大期が9年にわたり継続し、企業業績があまりにも順調に拡大していることに警戒感を持ち始めたことが大きく影響していると思います。

実際にリーマンショックが発生する2007年後半からもPERは何故か下落しており、人々の不安が徐々に芽生えてきている証左なのでしょう。

投資家としてどのように動くべきか

まとめると、今回の株価の暴落はファンダメンタルではなく人々の期待を表すPERの下落によるものである。現在のPER水準は13を下回り歴史的な低水準ではあるが、本格的なリセッションの前にはPERが下落を始める傾向にあり、まだ初動である可能性は否めない。

PERの下落は米金融政策の引き締め懸念と、人々の不安心理の上昇によるものである。

今回は暴落の要因をPERという観点から見ていきましたが、次回は暴落に際してどのように対応すればいいのかについて書いていきたいと思います。(→ 日経平均株価が暴落時の心構えとおすすめの対応方法

さて、このようにマーケット参加者の心理的な要因により相場が暴落してしまうタイミングというのは、定期的に訪れるものです。さらに言えば、このような下げ局面がいつ来るかというのは、どんなに投資に精通した人でもドンピシャで当てることは出来ません。

一投資家としては、やはり下げ相場にも安心していられる投資先をポートフォリオのメインにしておくことが大切だと言えるでしょう。以下の記事にて、そういった市場の動きに左右されない、おすすめの優良なファンドをランキング形式で紹介していますので、是非参考にしてみて下さい!

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